Y邸(栃木県小山市)
最終案模型
- この計画はLDKやサニタリースペースが完全分離の2世帯住宅です。中庭(コート)を挟んで、南北に親世帯と子世帯を分離しました。
- コートは日照の確保と親子世帯のコミュニケーションの場として設定しました。親世帯と子世帯の程良い距離を確保しています。また、1階の回廊と2階ブリッジでお互い行き交うことが出来ます
- 子世帯の住空間はリビングと繋がった那智石敷のコートとリビング吹き抜け上部に掛かったブリッジが特徴になっています。 親世帯の住空間は中庭に面したファミリールーム的なリビングを生活空間の中心に設定しました。吹き抜けと大テーブルで心地よいダイナミックな空間となっています。
プロローグ
2002・11・04 Y様より、建築相談メールをいただきました。
敷地現況と計画のご要望等を詳しく伺い、計画を開始。
敷地の東西完全分離タイプの2世帯住宅がご希望でした。
オール電化・ソーラ発電で設備等は完全分離でプランニング。
しかし、敷地は14m×25.4mの南北に細長い形状。
東西完全分離では 親子それぞれの世帯の間口がかなり狭くなっ
てしまいアパートのようなスタイルになってしまうため、
快適な空間つくりは難しいと判断しました。
東西分離型から南北分離型に計画を変更。
日照確保とコミュニケーションのために中庭を設定しました。
まだ、全体イメージの把握段階ですが面白い空間になりそうな
気がしました。
2002・11・10 Y様、ご来所。
計画内容の確認とご予算を伺いました。
プランニング途中の計画コンセプトをご提示。
東西分離型から南北分離型に計画変更のご説明をしました。
まだ、具体的なプランができていませんでしたがコンセプト
をご理解頂き、このままプランニングを進めることになり
設計のご依頼を受託。
ソーラ発電についても資料収集を開始。
2002・11・20 建築予定地の現況調査に伺いました。
幹線道路から一歩内側にはいった閑静な住宅街。
敷地周辺は現在のところ、空地になっていますがいずれは住宅
が立ち並ぶ立地条件です。
真北を測定し、境界石と近隣の様子を確認して現況調査を
終了。調査結果を参考にラフスケッチを完了。
設計では、アイディアがスゥーと出てくる場合となかなか
まとまらない場合があります。まとまらないと辛いんですが、
Y邸は早々アイディアが出てきたんで、ホッとしています。
2002・11・24 Y様宅へ、ラフスケッチを持参し打ち合せ。
南北分離型+中庭のプランをご説明。
コミュニケーションできる中庭とリビングの吹き抜けを渡る
ブリッジを大変気に入って下さいました。
水廻りの変更と外部ブリッジを設ける以外は大きな変更もなく
このまま進めることに。
2002・12・04 Y様宅へ、1次修正案を持参し第2回打ち合せ。
親世帯の1階個室の間仕切り及び水廻りの変更、2階個室の間仕
切りの変更。子世帯の1階トイレの位置移動。2階トイレの位置
移動…等が変更になりました。
建蔽率に余裕がないのと予算的な側面から面積を増やすことは
厳しいと思いつつ、どのように修正整理するか頭の中を光速の
ごとくアイディアが駆け巡りました。
(ちょっと大袈裟かな、将棋の谷川流表現でーす。)
2002・12・14 第2次修正案を持参し第3回打ち合せ。
床面積の増加も極力抑えることができ、修正プランをどうにか
まとめることができました。
(床面積が増えると建設コストが上がってしまいます。)
Y様のご同意を得て、模型製作のスタディー開始。
いよいよ、建物ボリュームと形態がはっきりしてきます。
2002・12・28 第3次修正案と模型1/100を持参し第4回打ち合せ。
スチレンボード製の模型を提示。
Y様に大変気に入って頂き、基本計画を完了。
2003・01・11 設計・監理契約を交わしました。
これから、基本設計・実施設計へと移行。
一級建築士事務所 島田博一建築設計室
copylight @2002 shimada hirokazu architect & associates all right reserved.